南山大学 理工学部・理工学研究科・理工学研究センター

機械システム工学科 学びの特色:2. モノづくりの「三つの能」

Back: 1. 「機械 x 情報」技術者の育成

モノづくりで発揮すべき「三つの能」

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モノづくりには大きな視点でみると「素材→材料→加工→設計・制作」のプロセスがあります。機械システム工学科では、後半の「設計・制作」の製品開発に焦点をおいた教育を行っています。

その目的を大まかに言うと、「良い製品」を作れる技術者を育成することなのですが、良い製品とはどういったものでしょうか?製品の良し悪しを表す言葉として、「高機能」や「機能性」といった表現がありますが、この「機能」はさらに性能、技能、知能に分類することができます。

スポーツ選手の「三つの能」

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これらの機能はスポーツ選手を例にすると分かりやすいでしょう。

まず「性能」とは、速く走れる、力が強いといった「身体能力」になります。次に「技能」では、バスケのドリブルが上手い、野球で変化球を打ち返すことが出来るなど、「動作の巧みさ」を意味しています。最後の「知能」は言い換えると「賢い状況判断」であり、相手の守備の薄い場所にパスを出す、フェイントで相手をかわすなどが対応しています。

機械システムの「三つの能」

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では、実際の機械システムで考えてみます。

機械でまず最初に注目される要素が「性能」です。自動車を例にすると、最高速度や乗車可能人数などが挙げられます。

次に飛行機を例に「技能」を考えてみます。墜落せず安定に飛行できるバランス機能が対応しており、機体の傾きを検知してエンジン推力を調整する「動作の巧みさ」が見て取れます。

最後の「知能」ではロボットを例にして、日常生活で人間をサポートする状況を考えてみましょう。例えばグラスを取るとき「どのグラスを意味しているのか?」「大きさは?重さは?どこを持ったら良い?」など、単純な作業でも重要な状況判断が多数あり、機械が社会に進出するために必須の機能であることが分かります。

機械システム工学科では、このように機械システムの高機能化に欠かせない「三つの能」を発揮する製品の開発を実現できる「高付加価値人材」を育成します。

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