機械システム工学科 教員・研究室:大石泰章
コンピュータ時代の新しい制御工学
かつては難しかった問題もコンピュータを使って解決できる
私は、制御工学の分野でさらにコンピュータの力を活用すべく、最適化や数値計算の技術を取り入れることを研究しています。例えば現実世界の物体は連続的に切れ目なく運動しますが、制御器は10ミリ秒といった一定の時間ごとに動作するのが普通です。こうした複雑な制御系も、最適化や数値計算を使ってコンピュータを活用することでうまく設計できます。かつては難しかった問題も、コンピュータを使うことで解決できる、そんなところに魅力を感じています。
制御工学は数理と情報とものづくりの境界に位置する学問
研究室の学生は、自由に好きなことを研究しています。アームロボットや車両型ロボットなど現実の対象に取り組む学生もいますし、家庭用蓄電池の最適運用や画像のノイズ除去のような数理的な問題に取り組む学生もいます。制御工学は、数理と情報とものづくりの境界に位置する学問です。数理が好きな人も、情報技術が好きな人も、ものづくりが好きな人も、それぞれ楽しめるところが制御の良いところだと思います。
主な研究業績
- 大石泰章・坂本登,"安定多様体法に基づく非線形システムのサンプル値制御," 第8回計測自動制御学会制御部門マルチシンポジウム予稿集,2021年3月
- 岩田拓海・大石泰章・永原正章,"モデル予測制御方式を用いたスパース制御の実現:制御則のオフライン計算とその表現法," 計測自動制御学会論文集,Vol. 56, No. 3, pp. 74-80, 2020.
- Y. Oishi and N. Sakamoto, "Numerical computational improvement of the stable-manifold method for nonlinear optimal control," in Proceedings of the 20th IFAC World Congress, Toulouse, France, July 2017, pp. 5264-5269.