2007年度卒業論文要旨集の発刊にあたって
〜卒業研究発表会,開会式挨拶から〜


おはようございます.

卒業研究発表会は,これまでの4年間にわたる情報通信に関わる学習や研究の 総決算として位置付けられます.授業の科目は,学部科目や学科科目に分かれ ており,独立した時間内で学習を進めました.演習や研究指導の時間を通じて, これらの科目を縦横に結びつけ,総合的に捉える時間を持ったと思います.ま た,中間発表や卒業研究発表の日程に合わせながら,計画的に作業を進めるに は,作業に要する時間を能力や性格を見極めながら見積もって進める必要性な ども感じたと思います.我々教員は,卒業研究を通じて,数学や英語の基礎学 力の重要性を再認識したり,物事を論理的に分析することでプログラムを組み 立てることができることを経験したり,説得力のある文章や丁寧な図表が「考 え」を伝えるために必要であることを,皆さんが実感したことを期待していま す.

これから発表を行うわけですが,優れた発表の進め方を学んできたと思います. もっとも,発表直前に多くの事を新たに述べても,発表に活かすことはできま せん.そこで,少なくとも,次の3点を明確にする発表を行ってください.

1)先行研究では,何がどこまで行われたのか?
2)自分達の研究では,何をどのように解決したのか?
3)先行研究と自分達の研究の違いは何か?

3点ならば,発表で意識することもできるでしょう.逆に,ポイントが3点に 絞られていれば,聞く側には,発表内容が印象に残る筈です.

今日は,自分達の成果を発表するだけではなく,他の学生が全力で発表する研 究成果を聞くことで,幅広い知識を身に付けて下さい.簡単ですが,皆さんの 発表へと進んでください.


2008年1月18日
情報通信学科長 河野 浩之